マニフェストの正しいやり方
私がインドのお友達といる時に好きな感覚の一つが、
何かをしようと思いついた時点で
(それが実現性が高いか低いかに限らず)、
「マニフェストしたら叶うよ」と言ってくれることです。
日本でも、
叶えたいことは紙に書き出すと良い、
人に宣言すると良い、
など言いますから
趣旨としては同じなんですけれど、
お友達も私と同じ熱量で
「叶う」と思ってくれていることが嬉しいですね。
そして、このマニフェストというのは、
私たちの存在の本質について考えるとき、
とても大きな意味を果たしてくれます。
本記事では、
インドの聖典バガヴァッド・ギータの引用を利用しながら、
マニフェストのやり方についてまとめてみたいと思います。
引用の言葉はこちら:
अव्यक्तादीनि भूतानि व्यक्तमध्यानि भारत। अव्यक्तनिधनान्येव तत्र का परिदेवना॥
Krishna explains that all manifestations are unmanifest in the beginning and manifest in the middle, returning to unmanifest again.
「アルジュナよ、すべての存在は最初は不顕在であり、中間において顕在となり、そして最後には再び不顕在となる。このような事態に悲しむ理由があるだろうか?」
- バガヴァッド・ギータ第2章28節
「マニフェストしたらマニフェストはなくなる」のサイクル
「すべてのものは、見えない状態(マニフェストのない状態)から始まり、一時的に形を取り(マニフェストはここでされる)、そして最終的にはマニフェストがない状態に戻る」
これが、上記の引用の超訳になります。
少しややこしく感じるかもしれませんが、
マニフェストは、される前から起きていて、
マニフェストされる時点で、
もうそれが起きる寸前ということです。
それと同時に、
マニフェストされた事柄は一生続くのではなく、
その事柄は変容していくことも示唆されているのです。
もう少し深掘りすると、こうなります。
1. 不顕在の始まり(マニフェストのない状態):その事柄が形作られる前、私たちは形のない潜在的な状態にあります。
2. 顕在の中間(マニフェストされる):マニフェストされた事柄を経験する段階です。
3. 不顕在への回帰(マニフェストがなくなる):その事柄が形作られた後、私たちは再び不顕在の状態に戻ります。
私は、マニフェストを実践することをお勧めします。
なぜなら、マニフェストしたいと思う時点で、
その事柄が起きる伏線がすでにある(上記でいう①の状態)だからです。
マニフェストの正しいやり方とは?
やり方は下記に沿ってみてください。
1. 明確な望みを明らかにする: まず、あなたが望むものを明確にします。
大抵の人は、次の例のように望むものが曖昧であるが故に、マニフェストしたものがかないません。
例えば、ハワイに行きたい、とします。
ハワイに到着するためには、目的地はどの島か?を選ばなくてはなりませんね。
どの空港でも構わないというマニフェストもできますが、第一目的地を決めずに航空券を購入することができないように、マニフェストする事柄の着地点(ゴール)は明確にしましょう。
自分が望むことも、曖昧さがあると、自分が想像していたものと異なる可能性が高くなります。可能な限り明確にしましょう。
2. アファメーションを使う: 肯定的な言葉で、現在形で書かれた短い文を作り、繰り返し唱えます。
例:「私はハワイの太陽を毎日浴びながら、身体全身で豊かさを受け取っています」
3. 行動を起こす: マニフェストは単なる願望ではなく、行動を伴います。
目標に向かって小さな一歩を毎日踏み出しましょう。
頭で考えすぎずに直感に沿ってみてください。
4. 感謝の気持ちを持つ: すでに持っているものに感謝することで、さらに良いものを引き寄せるエネルギーを生み出します。
マニフェストしている時点で、そのことが叶う寸前まで来ていることをお忘れなく^^
5. 執着を手放す: すぐに叶うこともあれば、少し時間がかかることがあります。
そして叶ったとしても、結果に執着せず、宇宙の流れに任せることも大切です。
これはバガヴァッド・ギータの教えとも一致します。
前述の通り、叶ったマニフェストは変容していくことをお忘れなく。
とっておきのおまけ:
感情を込める: 単に書くだけでなく、それがすでに実現したかのような感情を感じると良いです。喜び、感謝、達成感を想像するのがおすすめです。
マニフェストをするときに知っておくと良い3つのこと
執着からの解放
マニフェストが叶うことを意図しつつも、絶対に叶えないといけない!と固執するのは避けましょう。
インドの哲学の教えは、物質的な形と現象に対する執着から自分自身を解放するよう促しています。
すべては一時的なものであり、結局は消えていくことを理解することで、無駄な苦しみを避けることができます。
今を楽しむことに集中しましょう。
変化の受容
人生におけるすべての変化は、この普遍的なサイクルの一部です。
マニフェスト以上の大きなテーマになりますが、愛する人との別れ、物質的な損失、または自分自身の老いと死すら、この宇宙の法則に従っています。
より深い現実への気づき
インドの哲学では、世界の表面的な現実の向こうにある、より永続的な何かを指し示しています。
この人生で見えるもの、聞こえるものは一時的な何かであると捉えます。
そして永遠はこの世で一つしかなく、それは自分の魂です。
執着から解放され、変化を楽しめるようになった時、自分の魂と繋がった生き方ができるようになります。
マニフェストしよう!
すべてのものは循環的に現れては消えていきますが、
自分の魂と繋がった生き方ができるとこのサイクルを超越しています。
現実への受け止め方を学ぶためにもマニフェストは有効ですし、
そして願ったことが叶いやすくなる生き方ができるようになります。
人生の喜びを味わいながらも、
すべての経験は一時的で、変化していくのだと理解できた時、
あなたの人生は、マニフェストした以上の
ギフトを手にすることができるでしょう。