久しぶりに小説を読みました。

朝井リョウ著『正欲』です。

映画化もされた本らしいので、知っている人も多いのではないでしょうか。



冒頭にはこんな言葉が残されています:

「世の中に溢れている情報は、ほぼ全て小さな河川が合流を繰り返しながら、大きな海をなすようにこの世界全体がいつの間にか設定している大きなゴールへと収斂されていく」

「その"大きなゴール"というものを端的に表現すると、「明日死なないこと」です。

朝井リョウ著『正欲』 P4

私はこの言葉を読んだときに、

特に保険商品や投資などの金融関連の広告のことを思い出しました。

結局は、「明日死なない」ことを前提に資産形成をしているんだろうな、

と思いながら。

この本では多様性やマイノリティなど、

現代で考えるべき内容もたくさん取り上げられていますが、

この投稿では、自分を構成するものとしての「欲」について

私が感じたことをまとめたいと思います。


「欲」は素直な自分そのもの

人間であるかぎり、食欲、性欲、睡眠欲の3つを持っています。

本能的な部分の自分と繋がることは、

魂と繋がることに近いんじゃないかな、と私は思っています。


そして私は、

本能的な自分を理解するために

自分の「欲」(*注1)を受け入れられる人が増えてほしいな

と思っています。


*注1:「欲」は後天的に形成されることもあって、

自己顕示欲、物欲などはその一例ですが、

ここでは本能的な欲の話をしています。


本では、社会規範や世間での当たり前と

登場人物の性的嗜好が一致しないことで起きる

苦しさが描かれていますが、

その苦しさの原因は、

「役割」の定義から見直す必要があります。


自分にとっての「役割」とは

私は、

魂のままに生きる=それがあなたにとっての社会的役割

だと思っています。

その役割が果たせない環境にいるのであれば、

何かしら理由があるんですよね。

だから、セッションでは、

「この人の魂は、何を達成するためにこの肉体を使っているのか」

をとにかくリーディングしていきます。


魂には目がついていないので

肉体が持っている眼球を使って世界を見ます。

表現するためには、

魂というエネルギー体だけでは

他の人に見てもらえないので、

身体を使って表現します。


魂が宿って命がある人間である以上、

何かしら成し遂げることがあるはずなんです。

そして、その「何かしら成し遂げること」が

あなたにとっての社会的役割になります。


そしてその成し遂げることは、

有名人になるとか、何億円稼ぐということではなく、

毎日規則正しい時間に犬と散歩すること、かもしれません。


魂にとって価値のあることは、

他人が価値を感じるものとは一切関係ありません。


「べき」ではなく「である」

という状態を感じられたら最高。


直近の人間関係とか、お金とか、容姿とかで、

自分の心を苦しめる必要なんでないんです。


「欲」と向き合うために食事が有効

私の場合は、食事で「欲」と向き合うのが

一番簡単かなという結論に達しています。


タンパク質が、カロリーが、揚げ物だと夜食べると・・・

こんなことを考えていたら、

食欲は満たされず、

結局胃が食べきれる量よりも食べてしまう。

だから消化力が落ちて便秘に・・・


と、書き連ねたら負の連鎖でしかないことを

私たちは無意識のうちに、

しかも数秒かそれ以下で判断して

毎日食事をしているんですよね。


なんて疲れることにエネルギーを注いでいるんだろう、

と思います。


でも、食事以外にもやることが多い現代で、

思考せずにこのようなサイクルを持つ方が

人生が楽に生きられるのかもしれない。


食べるという行為は

「明日死なないこと」に直結するから。

by Jessica Kato 加藤ジェシカ

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